「“普通になりたい”と思っていた頃の僕へ」

はじめに

「なんで自分だけ、こんなにうまくいかないんだろう」
「みんな普通に働いて、普通に暮らしてるのに…」

そんなふうに、自分を責めたことはありませんか？
僕は、20代〜30代のほとんどを、そう思いながら過ごしていました。

この記事では、「普通になれない苦しさ」とどう向き合ってきたか、僕自身の視点で語ります。

就職して、毎日働いて、恋愛して、結婚して──
そんな「人生の正解」が見えているように感じる中で、自分は何一つできていない。
劣等感や孤独感でいっぱいでした。

特にSNSやニュースを見るたび、「社会の中での自分の小ささ」に打ちのめされていました。

病気や障害があって、思うように働けなかったり、生活が不安定だったり。
「もう大人なのに、情けない」と思っていた時期があります。

周囲の期待にも応えられず、自分自身にもがっかりしてばかりでした。

「普通の人」って、実はどこにも存在しません。
みんな、それぞれ不安や悩みを抱えて生きています。

だから僕は、「今日も無事に生きた」が“普通”でいいと思うようにしました。

元気な頃の自分や、社会の理想像を基準にしていると、今の自分はずっと足りなく見えます。
でも、病気と向き合いながら、生活を整えようとしている今の自分こそ、本当はすごい。

「過去の自分」や「他人の人生」と比べないよう、少しずつ意識を変えました。

誰かと同じ道じゃなくていい。
たとえ回り道でも、歩く速度が遅くても、僕にしか歩けない人生がある。
そう思えるようになってから、少しだけ呼吸がしやすくなりました。

“普通”になろうとしすぎて、壊れてしまいそうになったこともありました。
でも今は、「普通でなくても、生きていていい」と思えるようになりました。

もし今あなたが、「普通でなければダメ」と感じているなら、
それは社会が決めた枠に、あなたの優しさや苦しみが入りきらないだけかもしれません。

あなたはあなたのままで、大丈夫です。