以前、病院や市役所で福祉制度の説明を受けたとき、
私はその話をどこか他人事のように聞いていました。
「そういう制度もあるんですね」
「でも、たぶん自分には関係ないだろうな」
そうやって流していたのです。
でも後になって、「あのときちゃんと聞いておけばよかった」と後悔することになりました。
なぜ「自分には関係ない」と思っていたのか
当時の私は、まだ病気や障害と向き合いきれていなかった。
「いつか普通に戻るはず」
「一時的な不調だから、そのうち働けるだろう」
そんな希望とも現実逃避ともつかない気持ちを持っていました。
だから、「制度を使う=本格的に支援を受けること=一線を越えること」のように思えてしまったのです。
話を聞き流していた自分に、あとで困る日が来た
数か月後。
経済的に苦しくなり、通院も難しくなってきた頃に、
「あれ?そういえばあのときの制度って……」と、ようやく思い出しました。
でも、そのときには具体的な制度名も内容も思い出せず、誰に聞けばいいのかも分からない状態。
改めて一から調べ直す羽目になり、時間も手間もかかりました。
「関係ないと思ってた」は思い込みだった
制度は、“重い症状の人のためのもの”だと思い込んでいたけれど、
実際には「働きにくさを感じている人」「通院が負担になっている人」など、
もっと広い人たちが対象になっていることも多かった。
自分の状態を過小評価していたことで、制度のチャンスを遠ざけていたんだと、今ならわかります。
まとめ:「自分ごとじゃない」と思っていたあの頃へ
制度の話を聞いたとき、
「まだそこまでじゃない」「自分とは違う」と感じてしまうことは、誰にでもあります。
でも、もしほんの少しでも「もしかしたら関係あるかも」と感じたなら、
その場で少しだけメモを取っておくだけでも違います。
制度は、必要になってからでは遅いこともある。
“自分の未来のための情報”として、今のうちに知っておく価値がある。
そう思えるようになったのは、遠回りしたあとでした。
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