精神的に不安定な時期、病院に行くのも一苦労だった。
体調が悪いときは、外出するだけでも一大イベント。
でもそれ以上に、交通費の負担が毎回重くのしかかっていた。
それが、障害者手帳を取得したことで一変した。
目次
「市内バスが無料になりますよ」の一言で、世界が広がった
手帳を取得したとき、窓口で言われた。
「市が発行する乗車証を提示すれば、バスは無料になります」
最初は信じられなかった。
でも実際に発行してもらい、バスに乗ったとき――
「どうぞ」と運転手さんに言われたその瞬間、
ほんの少し、世界に受け入れられた気がした。
「お金を気にせず動ける」だけで、選択肢が増える
以前は、
- 通院の頻度を減らすか
- 徒歩で行くか
- 出かけるのをやめるか
そんな選択を毎回迫られていた。
でも、バス代が無料になったことで、
- 通院を躊躇しなくなった
- 気分転換の外出も試せるようになった
- 「出かけてもいいんだ」と思えるようになった
たったそれだけの変化だけど、“動ける自分”を取り戻すきっかけになった。
制度は、生活を大きく変える“きっかけ”になりうる
バス代が無料になっても、世界が急に明るくなるわけじゃない。
でも、「行きたい場所に行ける」「必要な支援を受けに行ける」
そういう基本的な自由を取り戻すだけで、気持ちがまるで違ってくる。
まとめ：バス代0円。それは“心の距離”も近づけてくれる制度だった
支援制度って、お金の話だけじゃない。
「もう一度、外に出てみよう」
そう思えるようになる、小さな後押し。
障害者手帳を持つことに抵抗があった自分に、今はこう言いたい。
「持ってよかったね」って。
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