「自信なんて、もう二度と取り戻せない」
ずっと、そう思っていました。
長く働けなかったこと、人との関係がうまく築けなかったこと、自分にできないことばかりを見て、自信なんてかけらも残っていないと思っていた。
でも、制度を使いながら少しずつ働きはじめたある日――
「もしかして、ちょっと前よりマシかも」と感じた瞬間があったんです。
それが、私の中の“自信の芽”でした。
目次
小さな「できた」が積み重なっていった
通所日を守れたことがうれしかった
週3日のうち、全部に出られた週がありました。
たったそれだけ。でも、以前の私にとっては大きな前進でした。
「やろうと思ったことを、やれた」という実感は、静かに心を支えてくれるものでした。
「頼られる側」にまわった経験
支援先で、新しく来た利用者さんに「これ、どうやるんですか?」と聞かれたとき、戸惑いながらも答えることができました。
そのとき、「自分にもできることがあるんだ」と感じて、少し誇らしかったのを覚えています。
自信は、「大きな成功」からじゃなかった
人と比べなくなった日
昔の私は、つねに人と比べて自信をなくしていました。
でも今は、「今の自分にできること」に目を向けるようになってきました。
「昨日より落ち着いて働けた」「今日は笑顔で話せた」
そんな日々の小さな変化が、自信の土台になっていったのです。
ミスをしても、自分を責めすぎなくなった
以前なら、小さな失敗一つで「もうダメだ」と思っていました。
でも今は、「誰にでもあること」と思えるようになりました。
ミスをしても、次に活かせればいい――そんなふうに、自分を許す余裕が出てきたことも、大きな前進でした。
「前よりマシ」でも、それは十分な成長
自信は“完全回復”の証じゃない
今でも不安はあるし、まだ働けない日もある。
でも、「何もできない」と思っていた自分が、「今日はここまでできた」と思えるようになったこと。
それこそが、確かに“回復してきた証”なんだと思います。
「自信が戻ってきた」と自分で言える日が来るとは
あんなに何年も、自信を失ったまま過ごしていたのに、こうして小さな達成感を感じる日が来るとは思っていませんでした。
でも今は、胸を張らなくてもいいから、そっと「ちょっとだけ自信がある」と言える。
それだけで、世界が少し明るく見えるようになりました。
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