制度を使いながら、社会とゆるくつながるためのヒント

長い間、「社会とつながる」って、ものすごく重たいことだと思っていました。
働くこと、責任を持つこと、立派にふるまうこと――
そんな“ちゃんとした自分”じゃないと、社会に関わる資格はないような気がしていたんです。

でも、制度を使いながら少しずつ外と関わるようになって、
「つながるって、もっとゆるくていい」と思えるようになりました。

以前は、「職場に戻る＝社会とつながること」だと信じていました。
でも今は、週3の短時間勤務でも、通所先での会話でも、SNSで誰かとやりとりすることでも、
それぞれ立派な“つながり”なんだと感じています。

がんばって関わって、疲れて、帰ってきて寝込む。
そんなことを繰り返していた頃は、むしろ人と距離ができてしまっていました。
“関わりたいときに関わる”“余力を残して終える”くらいのほうが、関係も続きやすいことに気づきました。

就労支援の事業所で、毎朝「おはようございます」と言える人がいること。
それだけで、社会のどこかと自分がつながっていると感じられました。
特別な会話をしなくても、「ここに来れば誰かがいる」という場所の存在が心の支えになります。

制度のなかには、“深く関わりすぎない関係”が自然とできる環境があります。
同じ空間にいても、必要なときだけ声をかけ合う。
そのくらいの距離感が、私にはちょうどよくて、「人が怖い」気持ちも和らいでいきました。

体調が悪い日は、誰とも会いたくない日もあります。
そんなとき、ブログを書いたり、noteに投稿したりして、
「誰かが見てくれているかもしれない」
「誰かと“ゆるく”つながっている」
そう感じることが、孤独感を少しやわらげてくれました。

以前の私は、「ちゃんと会って、ちゃんと話して、関係を築くこと」が“つながる”ことだと思い込んでいました。
でも今は、「同じ空間にいる」「話を聞いてくれる人がいる」「同じ思いの人の記事を読む」――それだけでも十分、社会とのつながりだと感じています。

社会と関わることは、なにも「立派な大人になること」じゃない。
制度を使っている今の自分のままで、少しずつでも関われる形はたくさんあります。

誰かと“話す”じゃなくても、“そばにいる”でもいい。
“参加する”じゃなくても、“見ている”でもいい。

つながりは、自分のペースで、自分なりの形でつくっていけるもの。
そう思えるようになった今は、以前よりも、ずっと社会が近く感じられています。