病気のこと、気持ちのこと、今の状況――
人に話すとき、言葉がうまく出てこない。
そういう経験、ありませんか?
私はずっと、自分の状態や考えを「うまく説明できない人間」でした。
話がまとまらなかったり、質問に答えられなかったり、
「結局、何が言いたいの?」と聞き返されることもしばしば。
でも、そんな自分でも、少しずつ社会とつながることはできたんです。
目次
「説明できないこと」は、決してサボりじゃない
頭の中に言いたいことはあるのに、うまく言葉にならない。
質問されると混乱してしまう。
思考が追いつかず、沈黙してしまう。
それを「努力不足」と決めつけられたこともあります。
でも、あとになってこれは病気や認知機能の問題だったんだとわかりました。
だから、まずは“うまく説明できない自分を責めない”ことから始めました。
書いて伝える。図にして伝える。「言葉」以外の手段を探す
私は、口頭で話すより、文章のほうがうまく伝えられます。
だから、医師や支援者に自分の状況を説明するときは、紙に書いて持っていくことにしています。
・最近しんどかったこと
・睡眠や体調の変化
・言いにくい希望や不安
箇条書きでも十分伝わります。
むしろ、混乱せずに話せるので相手も助かるようです。
「説明する前提」のない場所を選ぶ
支援機関やサービスによっては、
「どんな支援が必要か説明してください」と言われる場面もあります。
それが負担になるときは、“説明力が問われない場所”を選ぶことも大事です。
たとえば、日々の作業を見ながら支援内容を考えてくれる事業所や、
表情や行動から理解してくれるスタッフのいる場所。
「察してくれ」とは言わないまでも、“一緒に探ってくれる場”があるだけで安心感が違いました。
「言葉にならない思い」を無理に押し込めなくていい
誰かに伝えたいのに、言葉が出てこない。
それでも、焦らずに、できるときに、できる形で出していく。
「うまく言えない」ことを前提にした工夫が、社会とつながる第一歩になるのだと感じています。
まとめ:「説明できなくても」つながりを持っていい
社会と関わるには、「ちゃんと説明できなきゃいけない」ように思われがちです。
でも実際には、伝え方はいくらでも工夫できるし、伝わらないことがあっても大丈夫です。
話せないことがあっても、説明が下手でも、
あなたの存在そのものに、意味がある。
そう感じられる関係を、少しずつ増やしていくことが、
「生き抜く力」になるのだと思います。
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