制度では満たせない“心のすきま”と、どう付き合っているか

障害者手帳、医療費助成、就労支援。
たしかに、それらがなければ今の生活は成り立っていません。
でも現実には、制度があっても「満たされない気持ち」は残ることがあります。

• 役所で扱われたときのよそよそしさ
• 支援機関で自分のことを分かってもらえなかったとき
• 「制度があるんだから大丈夫でしょ？」という周囲の言葉

こうした場面に直面するたびに、「心のすきま」が残るのを感じてきました。
今回は、その“すきま”とどう付き合っているか、僕なりの工夫を書いてみます。

制度は「感情のケア」まではしてくれない

制度は生活の安全を守るための仕組み。
とてもありがたい存在ではあるけれど、制度そのものが「気持ちを癒やす」ことはしてくれません。

• 不安に共感してくれるわけじゃない
• 落ち込んでいることを励ましてくれるわけじゃない
• 孤独感を理解してくれるわけじゃない

だからこそ、制度で守られていても「何かが足りない」と感じるのは自然なことなのだと思います。

僕にとっての“感情の居場所”はパートナーだった

心のすきまを埋めてくれたのは、彼女の存在でした。

• 嫌なことがあった日は話を聞いてもらえる
• 誰にも言えなかった悩みをぽつりとこぼせる
• 自分の存在が誰かにとって意味があると実感できる

支援の外側にある「人との関係」こそ、心の空白を埋めてくれるものだと、実感しています。

制度に感情を求めすぎないことで、心が軽くなった

制度は制度として受け取り、「気持ちのケアは他のところで」と割り切るようになってから、少し楽になりました。

• 役所の対応が事務的でも、それが“冷たい”とは限らない
• 支援者が淡々としていても、それが“拒絶”とは違う
• 制度に過剰な期待をしないことで、傷つく回数も減りました

気持ちを支えてくれるのは制度じゃなくて、「関係」や「言葉」なんだと理解したことで、制度とのちょうどいい距離感が取れるようになりました。

自分の感情に“余白”を残すことを意識している

支援に必死になりすぎると、いつの間にか自分の感情が押しつぶされてしまうことがあります。
だから僕は、次のようなことを心がけています。

• 忙しい日にも、好きな音楽を一曲だけ聴く
• 無理にがんばらず、ただ横になって何も考えない時間をつくる
• 誰にも見せないメモ帳に、本音をそのまま書いてみる

制度ではケアできない“心のすきま”を、自分で大切に扱う時間。
それが、生活全体の安定につながっています。

まとめ

• 制度は生活の土台を守るものだが、感情まではカバーしきれない
• 心のすきまは、制度の外にある「人との関係」や「日常のひとコマ」で癒されることが多い
• 制度に感情的な期待をしすぎないことで、むしろ制度との関係が安定する
• 自分の気持ちを大切に扱う時間をつくることが、心のバランスを保つ鍵になる
• 支援の外に、自分なりの「感情の居場所」を持つことが何より大切