「最低賃金でしか働けないなら、働く意味があるのか?」──障害を抱えていると、こんな問いにぶつかることがあります。確かに、月数万円の収入では生活を変えるのは難しい。でも、最低賃金でも“ただの労働”とは違う価値を感じたことはないでしょうか? 今回は、就労支援A型で月9万円という現実の中から、あえて「意味」に目を向けてみます。
最低賃金だから意味がない、のか?
金額で測ると見えなくなること
確かに、時給換算では心が折れそうになることもあります。でも、「何もできなかった自分」が「少しでも働けている」という事実は、数字以上の意味を持っていませんか?
「何のために働くのか」は人によって違う
他人と比べてしまうのは自然なこと。でも、「社会との接点を持つ」「生活リズムを保つ」「役割があると感じられる」など、自分なりの意味に目を向けると、少し気持ちが変わってきます。
最低賃金の中でも「差」はある
作業内容と待遇の違い
A型でも、事業所ごとに業務の内容・難易度・スタッフの対応は大きく異なります。同じ最低賃金でも、「しんどさ」や「安心感」は場所によってまったく違います。
自分に合った場所を選ぶ重要性
「なんとなく紹介された場所」より、「少しでも納得して選んだ場所」の方が、続けやすくなる傾向があります。事業所見学や、利用者の口コミも判断材料になります。
最低賃金の先にある“可能性”
副業・在宅ワークと組み合わせる
たとえばブログ、副業ライティング、スキル習得──少額でも「収入源が増える」ことは自信につながります。「この仕事しかできない」から抜け出す第一歩になるかもしれません。
ステップアップより「持続可能な働き方」
一般就労への移行がゴールではなくてもいいのです。自分の体調や特性に合わせて「長く続けられる働き方」を模索すること。それが結果的に生活の安定にもつながります。
おわりに
最低賃金だからといって、働く意味がゼロになるわけではありません。自分にとって「なぜ続けているのか」「何が得られているのか」を見つめ直すことで、見える景色が少し変わるかもしれません。収入アップだけでなく、心の安定や日常のリズムといった“副産物”にも、価値があるのです。
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