「もし急にお金が必要になったら?」
障害がある状態で収入も限られていると、そうした問いは現実味を帯びてきます。実家に頼れない、障害年金もない、生活保護も受けていない。そんな状況でも、「備え」はまったく不可能ではありません。今回は、貯金ゼロからでもできるお金の安心材料のつくり方について、リアルな視点で書いてみます。
目次
「いまがギリギリ」でも備えはできるのか?
備えなんてムリ、と思うのは自然です。実際、月9万円の中で家計を回していると、数千円でも大金に感じます。でも、“完璧な備え”を目指さなくていいのです。目標は「少しずつ、じわじわ」──それで十分です。
たとえば、「今月は500円残せた」ことに意味を見出せるようになると、少しずつ感覚が変わっていきます。
制度で“出費を減らす”ことが最初の備え
収入がすぐに増やせなくても、「支出を減らす」ことで実質的な備えは可能です。
・障害者手帳によるバス代無料(自治体による)
・医療費助成での自己負担減
・公共施設やサービスの割引活用
これらは「収入を得た」も同然の効果があります。制度をうまく使うことは、貯金の“代わり”にもなるのです。
短期と長期に分けて考えると楽になる
「いくら貯めるべきか」と悩むときは、目的を分けて考えるのがコツです。
短期(1〜3ヶ月):急な体調不良や交通費など、想定できる出費に備える
長期(半年以上):引っ越しや事業立ち上げなど、将来の選択肢を増やす目的
いきなり両方を目指さなくて大丈夫。まずは「通院代が払えなくならないように」など、現実的なところから始めるのがいいと思います。
収入アップを焦らずに準備する
たとえば、就労支援の収入と並行して、ネット副業に挑戦してみる。月に1,000円でも稼げたら、それは「備えられるお金」です。
・ポイントサイト(確実に貯まる)
・ブログやnoteでの収益化(時間はかかるが伸びしろがある)
・単発ライティングやタスク作業
最初は「小さくてもいい」ことを忘れず、続けることに価値を置くと心が折れにくくなります。
「安心」は金額じゃなく、コントロール感
実は、少しずつでも自分の力で状況を動かせていると感じるだけで、心はずいぶん軽くなります。
貯金額よりも、「自分で備える術を知っている」ことが、もっとも大きな安心感になるのです。
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