はじめに
障害を抱えながら働く上で、見落としがちな問題のひとつが「交通費」です。
実は移動コストの悩みは多く、収入が少ない就労支援やパート勤務では深刻な負担となることも。本記事では、通勤・移動にかかるお金をいかに減らすか、制度や工夫を交えて具体的に解説します。
移動コストはどれくらいかかるのか?
たとえば、バスと電車を使って片道300円の通勤をすると、月20日通えば約12,000円の出費。
障害年金をもらっていない、就労継続支援A型のような低収入の状況では、これはかなりの負担です。
福祉タクシー券・移動支援の活用
市区町村によっては、障害者手帳を所持していれば以下のような支援を受けられることがあります:
- 福祉タクシー券の配布:月額数千円分のタクシー料金を補助
- バス無料パス・割引乗車証:市バスや一部の電車で割引・無料に
- 移動支援サービス:ガイドヘルパーと一緒に外出できる支援(買い物や通院も対象)
これらは自治体ごとに制度が異なるため、自分の住んでいる市役所の福祉課で早めに確認しておきましょう。
通勤費の支給:事業所によって差がある
就労継続支援A型・B型では、通勤手当が支給される事業所もありますが、支給なしのところも多いのが現状です。
- 給与とは別に「実費支給」されるところもある
- 支給上限がある(例:月5,000円まで)
- 自転車や徒歩通勤の場合は出ないケースも
契約前に「交通費は出ますか?」と確認するのは当然の権利です。遠慮なく質問しましょう。
テレワーク・在宅就労という選択肢
移動コストをゼロにする最強の手段は「家から出ないこと」です。
近年では、以下のような障害者向けの在宅ワークも広がっています:
- 在宅就労継続支援(A型・B型)
- 在宅型の特例子会社
- クラウドソーシング(スキルが必要)
- ネットを活用した副業(ブログ、ライティングなど)
在宅勤務OKの求人も、ハローワークやLITALICO仕事ナビ、ウェブ検索などで地道に探すことがポイントです。
おわりに
障害を抱える人にとって、交通費は小さく見えて実は大きな負担です。
制度を知らないと、せっかく働いても赤字になるケースも。
移動コストを減らす工夫や選択肢を持ち、少しでも負担の少ない働き方を模索していきましょう。
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