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はじめに
私は現在、就労継続支援A型事業所で働いています。
収入は月9万円ほど。週20時間前後の勤務です。
制度の説明だけを読むと「障害者向けの簡単な仕事場」というイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?
しかし、実際に働いてみると、想像とはまったく違うリアルな現実がありました。
この記事では、A型事業所で働いた経験をもとに、「ギャップ」と「本音」を正直にお伝えします。
想像していたA型のイメージ
正直に言うと、私は最初こう思っていました。
- 仕事は簡単で、誰でもできる
- 職員さんが優しく支えてくれる
- 働きながらスキルアップできる
- 体調に合わせて自由に休める
障害があっても安心して通えて、将来的には一般就労へのステップになる場所――。
そんな“理想の居場所”を想像していたのです。
実際に働いて感じたこと
1. 仕事内容は「簡単」とは限らない
単純作業と思いきや、意外にスピードや正確さを求められることもあります。
「障害者だから甘く見てくれる」なんてことはなく、納期や品質はちゃんと見られます。
特に、周囲の作業スピードが速いとプレッシャーを感じることも。
2. 職員との相性が合うとは限らない
支援員さんが全員やさしいとは限りません。
言い方がきつかったり、話を聞いてもらえなかったり、「あれ?」と思うこともあります。
支援をしてもらう立場でも、人間関係の悩みはあります。
3. スキルアップの余地は事業所次第
PC作業ができる事業所もあれば、軽作業だけのところも。
「将来ブログで副業をしたい」「就職に役立つ経験を積みたい」などの希望があっても、対応してもらえないこともあります。
選ぶ段階で「どんな作業があるのか」「どんな支援があるのか」はよく確認すべきです。
それでも「通ってよかった」と思える理由
● 生活のリズムが整った
毎週、決まった時間に通勤することで生活が安定しました。
それは、気分の波が大きい私にとっては大きなメリットでした。
● 他人と関わるリハビリになった
以前は人と話すことさえ怖かったのですが、事業所では職員や他の利用者と少しずつ関われるようになりました。
「働くこと=社会に戻る第一歩」を感じています。
● 自分のペースでできる安心感がある
体調が悪い日は、きちんと理由を伝えれば休めます。
理解ある環境で「無理しない働き方」を続けられるのはありがたいです。
これからA型で働こうか迷っている人へ
就労継続支援A型は、「どんな自分でも受け入れてもらえる魔法の場所」ではありません。
でも、「今の自分に合った働き方」を見つける入り口にはなり得ます。
失望することもあるかもしれませんが、「働ける場がある」というだけでも大きな意味があります。
まとめ
想像とのギャップ | 実際のリアル |
---|---|
簡単な作業だけ | 正確さやスピードも求められることがある |
すべての職員が優しい | 相性が悪い支援員もいる |
スキルアップできるはず | 事業所によって大きく異なる |
ゆるく働ける | 就業ルールやプレッシャーは意外とある |
おわりに
就労継続支援A型には、理想と現実のギャップが確かにあります。
それでも、「何もできない自分」が、「少しだけでも社会に関われる自分」に変わったことは、私にとって大きな進歩です。
「合うか合わないか」は、実際に体験してみないとわかりません。
でも、もしあなたが今、家にこもっていて「少しでも何かしたい」と思っているのなら、A型事業所はひとつの選択肢になり得るはずです。
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