「いつかは制度を卒業しなきゃ」
そんなふうに思っていた時期がありました。
- 就労継続支援A型を抜けて一般就労を目指す
- 障害者手帳を返す日がくるかもしれない
- 福祉制度を“卒業”して、完全に自立したい
どこかでそういうゴールを目指さなきゃいけないような、漠然としたプレッシャーがあったんです。
でも、今はこう思うようになりました。
制度のある暮らしを、無理に卒業しなくていい。
そのままで生きていけるなら、それでいいじゃないかと。
「制度はあくまで“一時的なもの”」という思い込み
制度の多くは「一時的な支援」「ステップアップのための助走」として設計されています。
もちろんそれが合っている人もたくさんいます。
でも僕の場合、制度を使っても病状がすぐによくなるわけじゃないし、段階的にゴールに向かえる感じもなかった。
それなのに、「いつか卒業しなきゃ」と思って焦っていました。
「卒業」という発想がプレッシャーになる
制度を使いながら、日々なんとか生活を成り立たせているだけで精一杯なのに、
そのうえ「いずれ抜け出さなきゃ」という考えまで重なると、心が持ちませんでした。
あるとき、ふと思ったんです。
「そもそも、なぜ“卒業”しなきゃいけないと思ってたんだろう?」
制度に支えられながら、自分の人生をちゃんと生きている
障害者手帳でバス代が無料になる。
A型事業所で収入が得られる。
医療費助成で治療が続けられる。
これらは、単に「生きるための前提」なんですよね。
制度を使っているからといって、なにも“成長が止まっている”わけではありません。
- ブログを書き続けている
- 日々の生活を整えようとしている
- 小さな挑戦を続けている
それは全部、自分の人生を自分なりに生きている証拠だと思っています。
卒業というより「定着」でもいい
「制度からの卒業」というより、「制度を使いながら、安定した暮らしを定着させていく」という発想のほうが、自分には合っていました。
社会に参加している。
必要なものを受け取りながら、できることをやっている。
それだけで、じゅうぶん「前に進んでいる」んじゃないかと。
まとめ
- 「制度を卒業しなきゃ」という思い込みは、自分を苦しめることがある
- 制度を使っていても、自分らしい生活を作っていくことはできる
- 成長や前進は、“制度を抜けること”ではなく、“日々を積み重ねること”でもある
- 卒業を目指すより、「制度と共に安定した生活を定着させる」考え方もあっていい
- 無理にゴールを作らず、“いま”の生活を大切にしてもいい
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