少しずつ元気になって、前向きになって、やれることも増えてきていた。
昨日までは「大丈夫」と思えていた。
なのに今日は、また何もできなくなった。
気力もなく、涙も出なくて、ただ虚しい。
そんな日には、心の中で何度もこうつぶやいていました。
「またゼロに戻った気がする」
目次
前に進んでいたはずなのに、またふりだしに見える
一週間前にできていたことが、今はできない。
書けていた文章が、何も思い浮かばない。
外に出られていたのに、また布団から出られない。
この“逆戻り感”は、回復の中でもとくに心を折られる瞬間でした。
「ゼロに戻ったわけじゃない」と頭ではわかっていても
知識としては、回復には波があると知っていた。
「こういう日もある」と自分に言い聞かせてもいた。
でも、つらさの“実感”は消えなくて、
「また最初からやり直しか」と落ち込む日も、正直ありました。
そんな日は、「今日はメンテナンスの日」と呼ぶことにした
もう何も生産的なことができなくても、
「今日は、壊れる前に止まった日」と思うようにしました。
たとえば体調の不良で機械を止めるように、
私は今日、休むべきタイミングで“自分を止めた”だけ。
ゼロに戻ったんじゃなくて、
“これ以上壊れないように、安全装置が作動した”んだと考えるようにしています。
過去の積み重ねは、消えていない
たとえ今日は何もできなかったとしても、
それまで積み上げてきたものが、すべて消えるわけじゃない。
「回復していた日々」「動けた時間」「少しでも笑えた瞬間」
それらは、ちゃんと自分の中に残っていて、
また調子が戻ったときに“思い出せる場所”になってくれる。
今日がゼロに見えても、それは一時停止なだけ
“ゼロに戻った気がする”日は、生きていればまた来る。
でも、何度でも立ち止まりながら、生きていっていい。
それを繰り返す中で、ほんとうの意味での「前進」ができていると、今は思っています。
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