精神的な不調が続いていた頃、私は「働けない自分」に絶望していました。
職場に行くことができない。フルタイムはもちろん、アルバイトですら続かない。
そんな自分を責めて、「もう社会では何もできない」と思い込んでいたのです。
A型事業所という選択肢を、私は知らなかった
ある日、ネットの掲示板で「A型事業所に通ってます」という書き込みを見かけました。
「A型……? なにそれ?」
調べてみると、障害者総合支援法に基づく就労支援のひとつで、雇用契約を結びながら働ける福祉サービスだと知りました。
週に数日、短時間からでもOK。配慮のある環境で、自分のペースで仕事ができる。
まさに「働きたいけど、普通の職場では難しい」人のための場所でした。
私は衝撃を受けました。
「こんな制度があったなんて……!」
知らなかったことで、私はずっと一人で苦しんでいた
本当は、ずっと働きたい気持ちはあったんです。
でも体調が不安定で、求人に応募してもすぐ辞めてしまうことが続いていました。
履歴書を見るのも怖くなって、だんだん社会との距離を置いていきました。
でももし、もっと早くA型事業所を知っていれば――
私は家にこもって何年も過ごすことなく、「働くこと」に一歩踏み出せていたかもしれません。
制度を知っているかどうかが、未来を変える
A型事業所は、障害者手帳や医師の診断書があれば利用できることが多く、
月収は少ないものの、社会復帰のステップとして活用している人も多くいます。
けれどその情報は、学校でも就職活動でも誰も教えてくれません。
「働けない人が使える制度がある」ことを、知らずに苦しんでいる人は今もたくさんいます。
まとめ:制度は「教えてもらえるもの」ではない
私はA型事業所の存在を、自分から調べて初めて知りました。
それまでは、「福祉=寝たきりの人や重度の障害の人が使うもの」くらいにしか思っていませんでした。
けれど今は、「制度を知っているかどうか」が人生の分かれ道になりうると感じています。
もしあなたが今、働けずに悩んでいるなら、どうかA型事業所の存在を調べてみてください。
それは、あきらめないための第一歩になるかもしれません。
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