福祉制度を使うことに、どこか罪悪感を抱いていた時期がありました。
本当は助けてもらいたい。
でも、「使っていいのかな」「自分なんかが?」という気持ちが拭えなくて、
なかなか申請に踏み出せませんでした。
目次
なぜ、制度を使うのが怖かったのか
周囲の目が気になった
「そんなの使ってるの?」と言われそうな気がしていた。
現実には誰にも言われていないのに、勝手に想像して、萎縮していました。
制度を使う=ズルしているように思われるのでは?
そんな思い込みが、自分の中に根強くありました。
家族の価値観が影響していた
「助けてもらうなんて恥ずかしい」
「自分のことは自分でやるべき」
親や身近な大人のそんな言葉が、心のどこかに染みついていました。
本当に困っていたのに、その“古い常識”に縛られて、制度の利用をためらっていました。
制度は「ズル」ではなく「仕組み」
ある日、病院のケースワーカーにこう言われました。
「制度は“困ったときの仕組み”です。遠慮するものではありませんよ」
この言葉を聞いて、少し気が楽になりました。
制度は、“賢い人だけが使う裏技”ではなく、
**社会で生きる全員に平等に与えられた「仕組み」**なんだと、ようやく実感できました。
使ったあと、私は少しだけ自分を許せた
たとえば自立支援医療。
手続きを終え、医療費が軽くなったとき、最初は「こんなに安くていいの?」と不安になりました。
でもそれは、「誰かが損しているから」ではなく、「制度としてそう決まっているから」だったんです。
そこに気づいてからは、少しだけ、自分を責めずにいられるようになりました。
まとめ:「制度を使う=弱さ」ではない
制度を使うことは、決して負けでも、甘えでもありません。
むしろ、自分の状況を理解し、必要な選択をしたという強さでもあると思います。
あのとき制度を使ったおかげで、生活が少し楽になりました。
そして、自分に対して「生き延びようとしてるんだね」と声をかけられるようになりました。
同じように罪悪感を感じている方がいたら、どうか伝えたいです。
制度は、あなたが安心して生きるためのものです。遠慮せず、使ってください。
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