経済的にも精神的にも限界を感じていたころ。
主治医から、「障害年金の申請を考えてみては？」と提案された。
正直、ほっとした気持ちもあった。
だけど、親にその話をしたとたん、空気が凍った。
目次
「年金なんて受け取ったら、人として終わりだ」
親から返ってきたのは、
予想以上に強い拒絶だった。
「そんなの恥ずかしい」
「まだ若いのに、国に頼るのか」
「年金なんてもらったら、もう一生働けなくなるぞ」
制度そのものへの偏見というより、
“子どもに障害があることを認めたくない”
そんな無意識の反発がそこにあったのだと思う。
自分自身も、どこかで迷っていた
実際、障害年金を申請することには、自分でも抵抗があった。
- 働けない自分を認めることになるのでは
- 「ずるい人」と思われるのでは
- 社会から離脱することになるのでは
でも現実は、家賃も医療費もきつく、
何もしなければ暮らしていけない状態だった。
最終的に、申請には至らなかった。それでも「選択肢がある」と知れたことが大きかった
親の反対と、自分の迷い。
いろんな理由が重なって、結局私は障害年金を申請しなかった。
だけど、あの時本気で「申請してもいい」と思えたことは、
“支えを受けていい自分”を少しだけ許せた瞬間だった。
制度は使わなくても、心を変える“きっかけ”になる
障害年金を申請するかどうかは、人それぞれ。
私にとっては、その手前で立ち止まったけれど、
制度の存在を知ったことで、自分が孤立していないと感じられた。
まとめ：「申請しない」という選択も、“自分で選んだ”ということ
親に反対されたとき、「やっぱり自分が甘えてるのかな」と思った。
でも、自分なりに調べて考えて、「いまは申請しない」と決めたことは、
“逃げ”ではなく“選択”だった。
今は使わないけれど、必要なときに使える制度がある。
そう思えたことで、心の持ちようがまるで違った。
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