朝が起きられない。
昼夜逆転して、気づけば日が暮れている。
そんな毎日が何年も続いていた。
「働く」なんて言葉は、もう別世界の話だと思っていた。
でも、あるとき見つけた「就労継続支援A型事業所」という制度が、
少しだけ、生活の歯車を動かしてくれた。
はじめは「週3日、午前だけ」からだった
最初からフルタイムなんて無理だった。
だから週に数回、午前中だけ、という形でスタート。
仕事内容は簡単な軽作業や室内での仕事。
職員さんも慣れていて、「今日はきついかも」という日は無理に出勤を求められなかった。
不思議と、毎日が安定してくる
週に数日でも「朝に起きる理由」があると、
だんだん夜型だった生活が崩れてくる。
通勤中に外の空気を吸って、
「あ、自分ってまだ社会とつながってるんだ」と思えた。
少しずつ、
- 朝ごはんを食べる
- 夜には自然に眠くなる
- 曜日感覚が戻ってくる
そういう変化が出てきた。
お金より「居場所」が大きかった
A型での収入は高くない。
でも、毎月数万円でも自分で稼げている感覚が大きかった。
それ以上に、
「○○さん、来週もお願いしますね」
そう声をかけられることが、どれだけ自信になったか。
まとめ:制度のおかげで「働く自分」に戻れた
普通に就職するのは、まだ難しい。
でも、A型事業所という中間のステージがあったからこそ、
「働けない自分」から「少しずつ働いてる自分」へと変わることができた。
制度がなければ、ずっと布団の中で「何もできない」と思い続けていたかもしれない。
制度は、夢のゴールじゃない。
でも、ゴールまでの“足場”を作ってくれるものだ。
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