「障害者手帳って、なんか使えるらしい」
「支援制度があるらしい」
そんな話を耳にしたことは、何度もありました。
けれど、具体的にどうすれば使えるのかが分からなくて、
いつの間にか、「自分には関係ない」と思うようになっていました。
いま振り返れば、それは情報不足だけじゃなく、
「知らないことが多すぎて、不安だったから」だと思います。
目次
「調べれば出てくる」は、現実ではなかった
ネットで検索すれば、たしかに制度の名前は出てきます。
でも、それが「自分に該当するのか」
「どこに行けば申請できるのか」
「何が必要なのか」――
そんな細かい情報まで、ひとりでたどり着くのは難しかった。
なにより、体調が悪くてスマホを開く気力すらなかったり、
役所の言葉が難しすぎて頭に入ってこなかったり。
“調べる元気”がある人向けに、制度は設計されているように感じました。
「聞けばいい」と思えなかった理由
本当は、役所に行って聞けばいい。
本当は、支援センターに電話すればいい。
でも、「何をどう聞けばいいか」が分からなかった。
「バカにされたらどうしよう」
「自分の質問が非常識だったら」
そんな不安が先に立って、結局なにも聞けないまま、
月日だけが過ぎていきました。
“分からない”と口にすることは、弱さではなかった
あのときの私は、「わからない」と言えない自分を責めていました。
でも今ならわかります。
わからないことは恥じゃない。むしろ、誰かとつながるきっかけになる。
通所先で出会った支援員さんに、
「わからなくて放置してました」と話したとき、
「みんな最初はそうだよ」と笑ってもらえたことを、今も覚えています。
その一言で、私は制度の入口にようやく立てた気がしました。
まとめ:「わからないまま諦める人」が減ってほしいから書いている
制度を“調べて使える人”だけのものにしておくのは、もったいない。
支援は、困っている人全員のためにある。
でも、その入口が「むずかしすぎる」ことで、
多くの人が手前でつまずいてしまう現実がある。
だから私は、こんな記事を書いています。
「わからないままでいい」
「誰かに聞いていい」
そう言える社会になれば、もっと多くの人が“制度を使って生きる”ことができるはずだから。
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