障害者手帳を取得して、就労支援を受けるようになって、
支援制度を使いながら生活するようになったことで、
一番変わったのは「人間関係」だったかもしれません。
制度そのもの以上に、
「人との距離のとり方」や「自分の立ち位置」が変わったことが、
今の私の暮らしを形づくっているように感じます。
目次
「説明しなければわかってもらえない関係」が増えた
手帳を持っていること、就労支援を受けていること、
生活の中で当たり前になっていく一方で、
周囲にそれを説明する場面が増えました。
「働いてるって言ってたけど、フルタイムじゃないの?」
「病気って、どんなふうに生活に影響するの?」
悪気はない質問でも、
答えるにはエネルギーが要るし、
ときには「説明しても理解されないかも」と思ってしまうこともあります。
「分かる人」だけを選んで話すようになった
すべてを話さなくてもいい。
分かろうとしてくれる人にだけ、少しずつ伝えていけばいい。
そう思えるようになったのは、制度を使い始めてしばらく経ってからでした。
無理にわかってもらおうとしない。
自分の立場を必要以上に卑下もしない。
“自分を守る距離感”を覚えたことは、支援を受けながら生きるうえで、大きな財産になりました。
「支えてくれる人」の存在に、心から感謝できるようになった
支援員さんや相談員さん、理解ある知人やパートナー。
制度を利用するなかで、あたたかい言葉をかけてくれる人たちに出会えたことは、
それまで「孤独」を前提に生きていた私にとって、大きな転機でした。
「味方がひとりでもいる」
そう感じられるだけで、制度を使うことへの不安は和らいでいきました。
制度の外にいる人たちとも、うまく付き合えるようになったのは、
支援の中で出会った“安心できる関係”があったからだと思います。
まとめ:制度を使うことで、「人との付き合い方」も学びなおした
支援制度は、経済的な助けだけじゃない。
人と人との距離感、関わり方、自分の守り方――
そういった「生きる技術」を学び直す機会にもなりました。
制度を使うようになって、孤立した部分もあった。
でもそれ以上に、“関係を選ぶ自由”と、“理解し合える人との出会い”があった。
これからもきっと、全部を説明することはできない。
でも、無理にわかってもらわなくてもいい。
そう思えるようになったことこそが、私にとっての“支援の効果”だったのかもしれません。
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