支援制度や相談窓口は、「困ったときに頼れる場所」として存在しています。
でも実際には、「ちゃんと助けを求めたのに、うまく伝わらなかった」という経験も少なくありません。
私は何度かその壁にぶつかりました。
それは、自分の言葉が足りなかったのか、相手の理解がなかったのか――
理由はいつも、はっきりとはしませんでした。
でもたしかに、そのとき感じたのは、深い孤独感でした。
目次
「こんなに頑張って説明したのに」と思ってしまう
体調のこと、生活のこと、支援が必要な理由。
緊張しながら、勇気を出して話したはずなのに、返ってきた言葉は――
「その程度なら働けますよね?」
「うちはそういう対象じゃないんです」
「とりあえず様子を見ましょう」
否定もされず、受け入れもされない。
ふわっとかわされる感覚が、何よりこたえました。
相手の期待通りに話さなければ、支援は受けられないのか?
そのとき感じたのは、
「ちゃんと困っているふうに見えないと、誰も助けてくれないんだ」ということ。
支援がほしかっただけなのに、
まるで何かを演じないといけないような気持ちになりました。
でも私は、うまく泣けないし、
声を荒げることもできない。
ただ、静かに困っているだけ。
それでも助けてほしかった。
傷ついたあとの「再チャレンジ」がいちばん難しい
一度断られると、「もう誰にも相談したくない」と思います。
それでも、どうにか支援につながった今だからこそ言えるのは、
「あのときの失敗が、全部ムダだったわけじゃない」ということ。
話が通じなかった経験は、
「どうすれば自分の困りごとが伝わりやすいか」を考えるきっかけになりました。
支援者との相性や機関の特徴を調べるようにもなりました。
まとめ:伝わらなかった経験は、間違いじゃない
助けを求めたのに伝わらなかった経験は、
自分のせいじゃない。
誰かに頼ったこと、勇気を出したこと。
それ自体に、大きな意味があったと思います。
そして、伝わらなかったからこそ、
「伝わる場所」を探す力がついていった。
私は、そう信じて進んできました。
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