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障害年金を申請できなかった理由:初診日の証明が取れなかった私の体験


障害年金という制度があると知ったとき、私は心の底から「もしかしたら、これで生活が少し楽になるかもしれない」と思いました。
けれど結局、私は申請さえできませんでした。理由はただひとつ――**「初診日の証明が取れなかった」**からです。


初診日がわからない、という現実

精神疾患との付き合いは、思っている以上に曖昧なものです。
「いつから苦しかったのか」と聞かれても、すぐには答えられない。気づけば不眠や不安が続いていて、「これは普通じゃない」と思ったときには、もう何年も経っていたかもしれません。

私の場合、最初に病院に行ったのは10年以上前。紹介状もないまま、当時の自宅近くの心療内科を受診しました。


病院はもう存在していなかった

障害年金の申請に必要な書類のひとつが「初診日の証明(受診状況等証明書)」です。
私が最初に受診した病院に連絡を取ろうとしたとき、すでにその病院は閉院していました。カルテも破棄されていたとのことでした。

他の病院で継続して通っていたわけでもなく、引っ越しや入退院を繰り返していたため、「初診からつながる記録」が一切残っていませんでした。


それでも何とかならないかと調べたけれど…

ネットで情報を調べると、「次の病院にカルテがあれば初診日の特定に使えることがある」「第三者証明でも通る場合がある」と書かれていました。

けれど、私のケースではいずれも該当せず、福祉の窓口でも「今回は難しいかもしれないですね…」と丁寧に断られました。

「制度があるのに使えない」。それは、手の届きそうで届かないものを見ているような、もどかしい感覚でした。


制度の壁は“知らない”ではなく“証明できない”だった

世の中には「制度を知らずに損をする」こともあります。
でも私の場合は、知っていても、「証明という形式の壁」で拒まれたのです。

そして、これは私だけでなく、精神疾患を持つ多くの人が直面する壁だと感じました。
過去の記録が曖昧だったり、病院が閉院していたり。本人の責任ではどうしようもない部分で、制度にアクセスできない人が確かに存在します。


まとめ:制度は“救ってくれる”とは限らないけれど

障害年金は、確かに多くの人にとって助けになる制度です。
でもそれは、「条件を満たして、書類をそろえられる人」だけに開かれている制度でもあります。

私は申請できませんでした。でも、その悔しさがあるからこそ、これから制度を知る人たちには「早めに動く」ことや「記録を残しておく」ことの大切さを伝えたいと思っています。

この経験が、同じように苦しんでいる誰かの一歩につながれば嬉しいです。

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